第二次世界大戦中のアメリカの名機「F4U-1コルセア」が1/72完成品モデルで登場!コルセアの魅力を紹介します

F4Uコルセアはヘルキャットに並ぶ第二次世界大戦中の米軍の主力戦闘機です。アメリカのチャンス・ヴォート社が開発し、アメリカ海兵隊・海軍で運用されました。
性能や実際の活躍もさることながらとにもかくにも見た目がかっこいいということから人気の高い戦闘機です。
映画では「ディヴォーション マイ・ベスト・ウィングマン」、ディズニー映画の「プレーンズ」などに登場しました。
ちなみに、コルセアという名称は16世紀フランスの私掠船、コルセールに由来します。
(私掠船:国家や自治体が正式に認めた海賊。敵国の船を攻撃したり略奪する許可を与えられたもの。)


F4U-1コルセアをご紹介

今回発売されたモデル、F4U-1は初期生産型の機体で、R-2800-8エンジンを搭載しています。キャノピー(風防)フレームの多い構造をしており、これはバードゲージ(鳥かご)と呼ばれました。
コルセアのエンジンは2000馬力と当時の一般的な戦闘機の倍の出力を誇りましたがその分プロペラが巨大になりました。
回転させるための高さを稼ごうにも下手に主脚を長くすると強度に問題が出るため、主翼の形状を逆ガル翼にして対応しました。
ガル翼は翼の形状がカモメ(gull)に似ていることからつけられた名前で、正面から見てM字型に折れ曲がった形状のものです。逆ガル翼は上下が反対になるW型の翼を指します。
逆ガル翼の戦闘機には他にBTDデストロイヤー、九六式艦上戦闘機などがあります。

特徴的な逆ガル翼

また、コルセアはエンジンが巨大な分コックピットを後ろに設置することでバランスを取っていました。そのため機首が長く視界が狭い、その上油圧液やエンジンオイルが飛んでくることから視認性が低く、また逆ガル翼は着艦時の安定性に不安がありました。結果としてコルセアは、コルセアに乗りたいという部隊を引き連れて海軍から海兵隊に配備され、地上の基地から運用されることになりました。
この部隊はアメリカ海兵隊第17戦闘飛行隊(VF17)と言い、エンジンカウルに海賊旗(ジョリーロジャース)の塗装を施しました。また、この塗装は映画『ファイナル・カウントダウン』にも登場した第84戦闘飛行隊(VF84)、第103戦闘攻撃飛行隊(VF104)にも引き継がれました。
第二次世界大戦中アメリカは陸軍をヨーロッパ戦線に配備したため、地上戦力を持つ海兵隊は海軍と共同して太平洋戦線に配置されました。VF17の主戦場はソロモン海域です。
開戦当初は同時開発されていたF6Fヘルキャットが先んじて実戦投入されましたがほどなく活躍することになります。


性能面では馬力が高く、最高速度が高い他旋回性能が高い速度と機動性のバランスが良い機体ですが先述の着艦時の不安定さや失速特性、上昇率に難があることがネックになっていました。
また、初戦にカタログスペックで圧倒しているはずの零戦を相手に敗北を喫しましたことでマイナスのイメージが付いてしまいます。日本側の零戦一期の損害に対してアメリカ側はコルセア2機を始めとする10機を失い、一方的な結果になったことで聖バレンタインデーの虐殺とまで言われています。
新型機ゆえのパイロットの練度不足やエンジントラブルが痛手となりました。
しかしこの後太平洋戦争中は一撃離脱の戦法を取り、高い戦果を上げ、戦後日本軍からも速度と頑丈さを併せ持つ機体として評価されました。


終戦間際は先ほどまでに述べた弱点を克服する目的で改良型の開発を進めましたが、その結果馬力ですべてを解決しようとした3650馬力の怪物、F2Gスーパーコルセアが開発されました。
残念なことに本家発展型の高性能なF4U-4に取って代わられ、さらにはレシプロエンジン自体が時代遅れになってしまい活躍の機会は得られませんでした。
終戦後もF4Uは運用されましたが、ジェット戦闘機の開発が進んだことからレシプロエンジンを使用しているF4Uは戦闘機と言うよりむしろ戦闘爆撃機として朝鮮戦争で運用されることになります。
しかしながら1952年にはソ連の第一世代ジェット機Mig-15と交戦し、最終的には撃墜されるもののレシプロ機で最新鋭のMig-15を一機撃ち落とす戦果を上げるなど高い性能を発揮しました。
1969年から始まったサッカー戦争はレシプロ機が使用された最後の戦争で、コルセアはホンジュラス、エルサルバドル両国に配備されていました。この戦争でホンジュラス側のコルセアがエルサルバドルのマスタング、グッドイヤー社製のコルセアを撃墜する立ち回りを演じます。


モデルの紹介

本モデルはVF17所属のアイラ・C・ケプフォード搭乗機モデルです。最終階級は少佐。
戦闘機には撃墜した戦闘機の数やその機体の所属国、戦闘機以外ではどのような施設を対象とした攻撃を成功させたかなどを誇示する撃墜マークが描かれます。 アイラ・C・ケプフォードの撃墜スコアは16(17の説もあり)、本モデルには16個の旭日旗が描かれています。

撃墜マーク

エンジンカウルにはVF17のジュリーロジャースも描かれています。取り外しも可能で内部のエンジンを鑑賞することもできます。

カウルの海賊旗

エンジン


ほかモデルの仕様として、主脚のパーツは組み換えで飛行状態、駐機状態をそれぞれ再現できる、

どちらの状態でも飾れるようスタンドと滑走路をイメージしたベースが付属している、

飛行状態用のベース

駐機状態用の滑走機ベース

キャノピーはクリアパーツでコックピットにはパイロットフィギュアが設置されている

コックピット

など1/72と小型のモデルながら楽しめる工夫が凝らされています。
商品の購入ページは下記URLから。最後まで読んでいただきありがとうございました。